耐震診断・補強設計
今まで何棟も耐震診断とその補強設計をさせて頂きました。
昨日、所属するさいたま断熱改修会議の建築士仲間の方ともその内容で話すことがあって、お互いのこの辺りのことをゆっくりお話しできたのですが、現実は厳しいけど、お伝えしながら計画実行する時もあるし、しない時もあるし、という感じでした。
というのも、その建物の耐用年数の時間と共に、住まう・使う人間の寿命もある訳で、「建物が先にいくか、私が先にいくか」みたいな笑えない内容も関連してきて、なかなか耐震改修に踏み込めない現実もあったりする訳です。
当然、診断で出た数値が低いと補強工事も増えたり、補強の望ましい方法を練らないといけない訳で、難易度はあがります。
maao初期は、今では 13,200円(税込)で購入可能なWeeというソフトを使っていたんですが、ホームズ君を手に入れてからは、診断結果、補強設計を進めながら、実際の建物を揺らしたりして、状態を確認していく訳です。
ソフトをいじくりながら、補強する最適解を改善された数値を見ながら進められるのは、本当にわかりやすいし、シミュレーション段階で、様々なことが見えてくる訳です。例えば、重たい瓦を軽いガルバリウム鋼板に変えるだけで、どれだけ上部構造評点(耐震性の基準数値)が上がっていくか、とか。
今回も、耐震診断で上部構造評点0.07という、非常に低い数値が出てしまった訳ですが、ここから何とかこの建物を補強すべく、四苦八苦して、倒壊しない 1.0以上まで数値を上げていきました。
その後は、予算との戦いになるんだろう。一つひとつの過程と向き合って、進めて参ります!